鈴木2位、村上は3位 スケートカナダ最終日
フィギュアスケートのグランプリ(GP)シリーズ第2戦、スケートカナダ最終日は27日、カナダのウィンザーで女子フリーを行い、昨季世界選手権3位の鈴木明子(邦和スポーツランド)が合計175.16点で2位、村上佳菜子(愛知・中京大中京高)が168.04点で3位だった。16歳のケイトリン・オズモンド(カナダ)が176.45点でGP初優勝。
ショートプログラム(SP)5位の鈴木は大きなミスなくフリー1位と巻き返したが、村上はジャンプの回転不足が響いてフリー4位だった。
<日本経済新聞 2012/10/28>
明子アドリブ!冷や汗2位
昨季世界選手権銅メダルの鈴木明子(27=邦和スポーツランド)がショートプログラム(SP)5位からフリー1位と追い上げ、合計175・16点で2位に入った。予定外のジャンプを跳んで自ら招いた危機を、ベテランらしい機転で回避した。SP4位の村上佳菜子(17)は168・04点で3位、GPデビュー戦の16歳ケイトリン・オズモンド(カナダ)が優勝した。男子はSP3位の織田信成(25)がフリーも3位の238・34点で3位、無良崇人(21)は8位。ハビエル・フェルナンデス(スペイン)がGP初制覇を飾った。
冷たい氷の上で、鈴木が冷や汗をかいた。「頭の方がいっぱい、いっぱいで、4分滑っても疲れなかった」。発端は演技中盤の3回転フリップ。勢い余って思わず1回転ループを付けてしまった。
そこから頭はフル回転。3度までしか得点対象にならない連続ジャンプを予期せぬ形で使い切り、後半に用意していた3回転-2回転はもう跳べない。舞台「シルク・ドゥ・ソレイユ」の曲で鳥を表現しながら、「すごく計算していた」。ジャンプを単発にして“跳びすぎ違反”を避け、曲が数秒余ると察知すると「焦った様子を見せないように」当初の振り付けにない動きまで加えてみせた。
昨季はGPファイナルで2位、世界選手権で3位。年齢的に引退も頭をよぎったものの、さらなる向上への可能性を感じて現役続行を決めた。14年ソチ五輪は28歳で迎えるが、経験を生かした安定感は健在だ。「いまできることはできたので、素直にうれしいですね」とドタバタの1日を締めた。
<nikkansports.com 2012/10/29>
鈴木「元気になれるようなスケートを」=次戦に向け抱負
フィギュアスケートのグランプリシリーズ第2戦、スケートカナダで女子2位となった鈴木明子(邦和スポーツランド)ら日本勢が一夜明けた28日に次戦への抱負などを語り、エキシビションでは演技を披露した。
宮城県で行われるNHK杯に出場予定の鈴木は「震災後に行っていないので、見ている方が少しでも元気になれるようなスケートをしたい」。2連覇が期待されるが、「意識していない。ベストを尽くせば、(順位は)ついてくる」と話した。村上佳菜子(愛知・中京大中京高)は「ファイナルに出たい。ロシア杯では今回以上の成績が出るように練習したい」と意欲を見せた。
男子で3位に入った織田信成(関大大学院)は、「確実にファイナルに行くには、ロシア杯で優勝するしかない。まずは得点源のジャンプをしっかり跳ぶこと」と気を引き締めた。
<時事通信 2012/10/29>
意欲も増した村上=スケートカナダ
村上にとって実りある大会となった。フリーを大きなミスなくまとめ、SP4位から挽回。SPと同様、回転不足と判定されたジャンプに課題は残ったが、「悔しいけど、直せると思う」と前向きに話した。
昨季は靴の不調もあり苦しんだが、今季は履き慣らした予備の靴もしっかり準備。焦りなく、GP初戦で結果を出し、「久しぶりにこういう海外の試合で表彰台に乗り、すごく気持ち良かった。次も乗りたい」と意欲も増した様子だった。
<時事ドットコム 2012/10/28>
佳菜子エキシビションで元気な滑り
フィギュアスケートのグランプリ(GP)シリーズ第2戦、スケートカナダで女子2位となった鈴木明子(邦和スポーツランド)が一夜明けた28日、取材に応じ「調子が良くない状態でも、ミスが出ても、演技をまとめられたのが収穫」と大会を振り返った。
女子3位で2季ぶりにGPの表彰台に立った村上佳菜子(愛知・中京大中京高)は「以前よりも落ち着いて滑ることができた」と精神的な成長を実感。男子3位の織田信成(関大大学院)は「気持ちはロシア杯に向いている」とジャンプの精度向上を課題に挙げた。
エキシビションで鈴木は淡い紫色の衣装でしっとりと舞い、村上は元気な滑りで会場の手拍子を誘った。織田はフランク・シナトラの歌に乗って軽快に跳んだ。
<nikkansports.com 2012/10/29>