浅田真央 グランプリシリーズ2012 第3戦 中国杯 優勝


ISUグランプリシリーズ2012 第3戦 中国杯(上海)

次につなぐ逆転優勝=浅田、万全欠くも復活へ一歩-中国杯フィギュア

思い描いた演技には届かなかったが、浅田は1年ぶりの優勝をかみしめた。「久しぶりの優勝はすごくうれしい。次につながる結果」

SPと同様、看板技のトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)を当初から構成に入れず、まずは得意の3回転ループから。ここは問題なかったが、2回転半からの3回転が両足着氷になり、3回転を予定したルッツも2回転に。ジャンプに細かなミスが続いた。

「こっちに来て調子が悪かったジャンプが(この日も)出てしまった」。一方、演技構成点は3項目で8点台の評価を得るなど他を圧倒。「白鳥の湖」で、白鳥から黒鳥に転じ、力強く演じる最後の見せ場は盛り上がった。SP首位の14歳、リプニツカヤに総合力の差を見せつけ、「次に向けて課題が見つかった」と前向きに話した。

安堵(あんど)感の方が大きいのは、オフからの過程がある。母親の死去など公私ともに苦しみを味わった昨季終了後、一時スケートから気持ちが離れた。例年より始動も遅れ、不安も抱えてのシーズンインだった。

7年前にシニアGPデビューを果たしたのが中国杯だった。「若い子も出てきて刺激になっているし、もっとレベルアップしないといけない」。22歳は復活への道を着実に歩んでいる。

[時事ドットコム 2012/11/3]

浅田「今は滑ること好き」 好成績のフィギュア日本勢

フィギュアスケートのグランプリ(GP)シリーズ第3戦、中国杯で好成績だった日本勢が一夜明けた4日、上海で報道陣の取材に応じ、5季ぶりにGP初戦を制した女子の浅田真央(中京大)は「いいスタートダッシュになってうれしい。(6位だった昨季の)世界選手権後は次の目標が見つからなかったが、今は滑ることが好き」と笑顔で話した。

男子の町田樹(関大)は高橋大輔(関大大学院)を抑えてGP初優勝とファイナル(12月・ソチ)初進出を果たし「憧れてきた大先輩と一緒に戦えて勝てたことは光栄」と達成感を漂わせた。2位の高橋は、浅田と同様にファイナルの切符を狙う23日開幕の第6戦、NHK杯(宮城)に向け「悔しい気持ちを切り替えていきたい」と表情を引き締めた。

上位選手らによる4日のエキシビションに3人は出演し、浅田はミュージカル映画「メリー・ポピンズ」の音楽で軽快に踊った。

[共同通信 2012/11/4]