羽生結弦 グランプリファイナル2012 SP3位

大輔首位!ソチで4回転!!18歳誕生日羽生は3位…フィギュア

フィギュアスケートGPファイナル(7日、ロシア・ソチ) 男子SPを行い、史上最多の4人が出場し初優勝に挑む日本勢で、今季世界最高得点を2度更新した世界選手権銅の羽生結弦(18)=宮城・東北高=は87・17点で3位となった。7度目の出場で史上最年長Vを目指す昨年銀の高橋大輔(26)=関大大学院=が92・29点で首位。2季ぶり出場の小塚崇彦(23)=トヨタ自動車=は4位、初出場の町田樹(22)=関大=は6位だった。史上初の3連覇を狙う世界2連覇のパトリック・チャン(21)=カナダ=が2位につけた。

 羽生は、18歳の誕生日を五輪リンクで飾ることはできなかった。後半の連続ジャンプで3ルッツの後の3トーループで膝をつくミス。「(来季は)五輪切符はしっかり取りたいと思っているし、1年間でどれだけ成長できるかが大事」。元世界王者のジェフリー・バトル氏が大人の色気を盛り込んで振り付けたプログラム「パリの散歩道」を完璧にはこなせなかった。
 リンク外でも試練の多い2度目のGPファイナルとなった。飛行機のトラブルで1日半以上をかけてソチにたどり着き、さらに宿泊ホテルでも悪戦苦闘。虫の死がいだらけのバスタブに、薄い壁から漏れる室外の騒音。SP前夜は眠れなかったという。この影響で試合当日の公式練習では成功率の高い4回転ジャンプが何度か決まらず、2連続3回転ジャンプ後に転倒するなど不調だった。
 
昨季の世界選手権銅メダルに満足せず、今季からカナダに拠点を移して新コーチと再出発した。初出場の前回は4位。世界トップ6が集まった大会で「メダルは絶対取りたい」と闘志を示していた。男子日本は06年から6大会連続で2位。繊細な18歳は、男子日本初の栄冠へは出遅れた。
 
  高橋は今季自己最高 悩みの種だったスケート靴がようやく足になじみ、今季の自己ベストを大幅に更新。GP2大会で決まらなかった4回転ジャンプを大一番で成功させ「今季SPで初めて4回転を決めることができて良かった」とコーチ陣と抱き合って喜びを分かち合った。大会前はモロゾフ・コーチが指導拠点を置くモスクワで合宿。時差調整を含め、ベストの状態に仕上げた。「(フリーへ)いいイメージでいけると思う」。26歳の元世界王者が輝きを放った。

[スポーツ報知 12月8日 7:05]

羽生3位「ノーハッピー」/フィギュア<フィギュアスケート:グランプリ(GP)ファイナル>◇初日◇7日◇ロシア・ソチ

男子SPで羽生結弦(宮城・東北高)は87・17点で3位。

「ノーハッピーです」。18歳の誕生日を自ら祝うことができなかった羽生は自嘲気味につぶやいた。今季2度も世界歴代最高得点を塗り替えていた自信のSPで崩れた。

後半の2連続3回転ジャンプでミスが出た。1つ目の3回転ルッツで着氷が詰まり、強引に跳んだ3回転トーループで勢いを欠いて転倒した。

トップの高橋とは約5点差。「いま弱気になってどうするのって感じ。挽回できる」と逆転を誓った。
[nikkansports.com 2012年12月8日8:10]