国際スケート連盟公認大会 木下グループカップ フィギュアスケート ジャパンオープン2013 3地域対抗戦
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競技結果
2位 北米(アボット、バトル、ワグナー、ロシェット) 528.89
3位 欧州(フェルナンデス、ブレジナ、ソトニコワ、スルツカヤ) 477.84
女子シングル順位
1位 浅田真央 (jpn) 135.16
3位 アシュリー・ワグナー (usa) 119.77
4位 アデリナ・ソトニコワ (rus) 105.95
5位 村上佳菜子 (jpn) 102.15
6位 イリーナ・スルツカヤ (rus) 69.24
男子シングル順位
1位 ハビエル・フェルナンデス (esp) 176.91
3位 ジェレミー・アボット (usa) 157.70
4位 高橋大輔 (jpn) 149.12
5位 ジェフリー・バトル (can) 127.43
6位 ミハル・ブレジナ (cze) 125.74
真央「冷静に強い気持ちで」高橋「焦らず」集大成のシーズン幕開け、ジャパンOP
[スポーツナビ 2013/10/5 17:59]
フィギュアスケートの日本、欧州、北米によるチーム対抗戦「ジャパンオープン2013」が5日、さいたまスーパーアリーナで行われ、高橋大輔(関大大学院)、小塚崇彦(トヨタ自動車)、浅田真央(中京大)、村上佳菜子(中京大)の4人で臨んだ日本が、総合544.85点で2年連続6度目の優勝を飾った。
2位は北米(アボット=米国、バトル=カナダ、ワグナー=米国、ロシェット=カナダ)で528.89点。3位は欧州(フェルナンデス=スペイン、ブレジナ=チェコ、ソトニコワ、スルツカヤ=ともにロシア)で477.84点。
同大会は男女シングル各2人の合計4人が1チームとなって対戦する団体戦。各選手がフリー演技を行い、合計点で順位を競う。
今季限りでの引退を表明している浅田は、冒頭にトリプルアクセルを入れたプログラムを披露。オーバーターンとなったものの、転倒など大きなミスなく演技を終え、参考記録ながら135.16点で、自己ベストを上回る高得点をマークした。
同じく集大成のシーズンに臨む高橋は、冒頭の4回転トゥループで転倒。ジャンプの大技が決まらず表情は晴れなかったが、ステップでは持ち味を発揮。会場を魅了した。
浅田真央、練習の成果が「まずまず出せたかなと思う」
「今日は初戦ということで、自分の中で『できるかな、できるといいな』とかいろいろな気持ちがありました。シーズンオフに練習したことがまずまず出せたかなと思います。この試合は次につながる試合にしたかったので、それができたのはすごく良かったです。(今日の得点について)私自身は得点のことはあまり気にしていません。あとでパーソナルベストが出ましたと言われて『そうなんだ』という感じでした。試合によって得点は違うと思うので、何とも言えないんですけど、こうして良い得点が出せたのは次につながるなと思いました。良かったところは、自分が課題にしていたスピンやステップのレベルが取れたところですね。ジャンプは時にはミスがあるので、苦手なものは自信がなかったのかなと思いました。次の試合ではそういうミスがないようにしたいと思います。
衣装はロシアで作ってきました。デザインやカラーはタチアナ先生にお願いして作ってもらいました。できあがってきて見たときはすごくいいなと思いました。気に入っています。体の中心からパワーがでるような衣装だと思っています。
(五輪代表選考もこの会場で行われるが)全日本選手権と世界選手権も決まればこの会場なんだなと、今回試合始まる前に思いました。全日本と世界選手権もこの暑さなのかなと思うと、大変だなと。何回も滑っているリンクなので、またこうしてこのリンクで滑れて、全日本と世界選手権につながればいいなと思います。今回の試合では自分がちょっと大丈夫かなと思っているジャンプの失敗が目立ってしまったので、次の試合ではそういう部分を改善できればいいかなと思います。そして五輪に向けてはこれから1つひとつ試合が行われるので、そこで自分の力を発揮して、1つの試合を自分の中で集中して、冷静に強い気持ちを持って臨みたいと思っています」
村上佳菜子「心がめげそうに。でも最後まで滑れた」
「(今日の演技を振り返って)今回の試合は、試合前に靴が壊れたり、いろいろあったのですが、ジャンプと滑り自体は去年と比べて良くなっていると思います。失敗はしてしまったが、これからプログラム(曲)をたくさんかけていって、プログラムの中でもジャンプを飛べるようにしたいと思います。
(今日の試合で良かったところと悪かったところは?)今回、良かったところはあまり見つからない。心がめげそうになりながら最後までちゃんと滑れたので、そこは唯一良かったところかなと思います。あとは、ジャンプのミスと、途中でつまづいてしまって、そこから崩れてしまったので、そういうことがあってもちゃんと立て直して、次にいけるようにしたいと思います。
(衣装について)パスカーレ先生に『シンプルに、ブルー』と言われて、日本で作りました。できるだけ(パスカーレ)先生が言うようにシンプルにつくったんですけど、スカートの部分が何枚も重なってグラデーションになっていたり、複雑になっていて、すごく好きです。
(この会場は全日本選手権も行われるが ?)ここでは初めて滑ったのですが、滑りにくいとかは無くて良かったんですが、暑すぎてすごくびっくりしました(笑)。演技をしている時に汗がたれたりしたことはこれまでなかったんですけど、今日は練習も本番も(汗が)タラーってなって、びっくりしました。
(五輪に出るためには何がこれから必要?)プログラムの中でジャンプを決めることが一番の課題なんですけど、練習していくうちにそれをクリアにして、もっと迫力だったり、アピールだったり、見ている人が鳥肌が立つような演技ができるようにしたいと思います」
高橋大輔、五輪出場への課題は「4回転の確率」
「テクニカルのほうでミスが目立ってしまったのでそこは残念なんですけど、練習のなかでも100パーセントでできていなかったし、これが練習の結果かなと素直に受け止めています。今日は、体力的には後半へばってしまったんですけど、自分自身すごく楽しくできたので、幸先良いスタートを切れたかなと感じています。スケートアメリカまで時間がすごく短いので、今日は体力不足だったし、コンディションをもう少し上げたいです。いまは初披露を終えてほっとしています。良かったところは試合で疲れたなかでも、このプログラムは楽しくできるプログラムだということを確認できたことですね。これから今シーズンやっていくうえで、自分にとって良い感触だったなと。あとは悪いところしかなかったです(苦笑)。失敗も目立ちましたし、スピンは点数がなかった。スピンは今回フリーを練習してきた中で何回も変えてきた部分。こういう結果が出てしまったので、またスピンを作っていって、あとはジャンプの調子を上げて行くだけですね。テクニカルの部分は課題しか残らなかったです。
コスチュームに関しては、5曲をメドレーで使っているので、どの曲を使ってもどこかで合わない部分が出てくる。自分の中では、どの曲の邪魔にもならないように、ああいう衣装っぽくないものを目指して作りました。今後いろいろな意見があると思うので、変えるかもしれないし、変えないかもしれない。
(この会場では五輪代表選考会も行われるが)毎年ジャパンオープンはこの会場でやっています。毎回思うのは一番暑いリンクかなと。冬、この温度がどうなるのかなと思いますが、たぶん変わらないと思う。緊張感がある中でこの暑さはかなり体力が奪われるので、体力作りをしっかりやらないといけないですね。(リンクの)サイズは30メートル×60メートルになると聞いているので、もっとしんどいと思います(苦笑)。体力勝負かなと滑ってみて感じました。(五輪に出場するために何が必要か)すべてと言えばすべてですね。ほかの選手が4回転の確率を上げている中で、僕はその部分が弱い。そこが一番かなと。今回みたいにスピンで点数を取れなかったりすると、4回転ができたとしても元も子もない。細かい部分もそうですし、自分の中では4回転の確率が上がれば自信を持っていけると思うので、メンタルの部分では4回転の確率を上げていくことですね。それに加えてできることはきっちりとやっていくことが課題かなと。焦りすぎず、焦らなすぎず気持ちを持って日々を過ごすことが重要かなと思います」
小塚崇彦、点数の伸び悩みを反省「微調整をしないと」
「(演技を振り返って)自分の体の調子の良さと、あとは体力の部分がすごく良かったなと思います。点数的に言うと伸び悩んでいるところがあります。後半のトリプルアクセルが1つパンクをしてしまったので、微調整を今後していかないといけないなと思います。あとは滑り込むことが大事かなと思います。無事に初戦を終えられて良かったです。
(今日の試合で良かったところと悪かったところは?)体のキレとか体力とか、その辺りがちゃんと積み重ねてこられていることが確認できたのが良かったです。悪かったのは、ちょっとふらついたりとか、スピンも結構早く回れるようになっていたのに、エッジが引っかかって回りきれなかったりとか、そういう小さなミスが出てしまったところかなと思います。
(衣装について)デザイナーさんに、いつも曲と自分が滑っている映像を渡して、選んでもらっているのですが、気に入っています。いつもは米国で作っているんですけど、今年は日本で作りました。ちょっといつもとは違う感じになっています。
(この会場は全日本選手権も行われるが?)会場自体はここで行われますが、リンクの左右が去年より狭くなっていたりとか、会場の雰囲気も全日本選手権では変わると思うので、全く一緒というわけではないです。ただ、氷を作られる方も同じでしょうし、箱の大きさも変わらないので、そういう意味ではここでフリーを滑れたことは良かったです。
(五輪に出るためには何がこれから必要?)まずは安定と、もう1つは4回転です。自分の体のキレは良いにしろ、点数が伸び悩んだところは今回も課題として出てきたところなので、どうやったら点数を積み重ねていけるか、ということを考えながら練習することが大事かなと思います」
試合後の選手コメント
浅田真央
「初戦なので、『できるかな、できないかな』といろいろ考えてしまったんですが、いつも通りの演技ができたので、次につながると思います。たくさんの応援が聞こえたし、スタンディングオベーションもうれしかったです。五輪のシーズンが始まりました。まだ伸びしろがあると思うので、向上していきたいです」
村上佳菜子
「ジャパンオープンは初めての出場だったんですが、こんなに失敗して、足を引っ張ってしまいごめんなさい。3人に助けてもらいました。ジャンプだけは調子良かったんですが……。プログラムを何度も練習して、こういう演技を二度としないように頑張ります」
高橋大輔
「今回は小塚選手と浅田選手の点数で決まりました。でもみんな頑張りましたね。フリープログラムを披露できてひと安心です。ミスはありましたけど、スケートの部分では楽しく滑ることができました。(今後に向けては)あまりいろいろ考えすぎず、できることを精いっぱいやっていきたいです」
小塚崇彦
「チームジャパンの流れを切らないようにしたかった。日本での試合が久々だったので緊張しましたが、体力やキレもあったし、良かったと思います。4回転ジャンプに関してはもう少し精度を上げたいです。五輪シーズンになったんだなと感じますし、試合ではやることをやって頑張りたいと思います」