第83回全日本フィギュアスケート選手権(ビッグハット・長野市)
羽生結弦 Yuzuru Hanyu
2014-2015 Short Program
Music:フレデリック・ショパン
Choreo:ジェフリー・バトル
2014-2015 Free Skating
[映画「オペラ座の怪人」より(Fantasia: J.lloyd Webber(Vc) Sarah Chang(Vn) Etc)]
Music:アンドルー・ロイド・ウェバー,ジェラルド・バトラー
Choreo:シェイ=リーン・ボーン
第83回全日本フィギュアスケート選手権大会競技結果
男子 最終結果
男子 SP ジャッジスコア
Judges Details per Skater/Short Program
男子 FS ジャッジスコア
Judges Details per Skater/Free Skating
羽生結弦、コメント詳細「たくさん経験させていただいた1年だった」=フィギュア全日本選手権
[スポーツナビ 2014/12/28 0:50]
フィギュアスケートの全日本選手権は27日、長野・ビッグハットで男子フリー(FS)が行われ、羽生結弦(ANA)が優勝し、大会3連覇を達成した。
以下は、演技後の羽生のコメント詳細。
「大会としてはこれがしめくくりだなと。(内容には)弱冠、悔しい部分はありますし、スピンの方で疲れてしまって。それでも体調の悪い中、ミスを最小限にとどめられたのは良かったと思います。 優勝とか、3連覇とか関係なく、体力的にはしんどかったんですけど、『最後まで諦めずに一生懸命に滑ろう』と思ってやっていました。ファイナル後の疲れが取れていないのもありますし、体調が悪いのもありますし、少し大変でした。スピードを落としてでも、最後までやりきった、特に後半のアクセル2つに関してはやりきれたということが良かったと思います。
公式練習からなかなか調子が上がらない状態でキス&クライで6分間練習からキツかったという話をしていたくらいなので。こういう状態の中でサルコウをどういうふうに跳べば良いのかと考えさせる良い試合になりました。陸上で体を暖めているときには『割りと調子がいいな』とつかめていたんですけど、6分間(練習)からきていたので、疲れがたまっているのかなと思いました。
(ジャンプに関しては)今、出来ることを意識したということですね。フォームを意識して、跳ぶためのフォームではなく、フォームのためのフォームになってしまっていたように、自分の悪い癖で考え過ぎてしまっていた。なので、跳びやすいところで思い切って跳ぼうと意識してやりました。
(トウループは本番で成功させた、修正のポイントは)トウループはできているという自信もありましたし、3回の本番の中でトウループは全部決めているという自信があったので。(過密スケジュールは)グランプリシリーズをやってファイナルをやって、全日本という日程はどの選手も大変なことなので。僕もたくさん経験させていただきましたし、五輪からはじまり、最後まで貴重な体験をさせていただいたなと思います。
(優勝という結果について)結果をいただけたことはうれしいし、全日本選手権3連覇という素晴らしい結果をいただけたことはうれしいなという気持ちはあるんですけど、疲れたなと(笑)。やっとこの長かった年が終わったなという気持ちの方が強いです。
(表彰台のメンバーを見て)(宇野)昌磨選手とはノービスやジュニアの時代に一緒に試合に出ていました。歳も3歳くらいしか違わないし、どちらかというと同期に近いような感じです。一緒に戦ってきた選手が出てきてくれたという喜びと、シニアの選手としてこれまで以上に頑張っていかなきゃいけないなという思いです。
(全日本3連覇は)あまり関係ないです。3連覇であろうが、最初の優勝であろうがどっちにしろその年の試合でしかないので。
(今年振り返って)今年は五輪から始まり、本当にたくさんのことを経験させてもらったなと思います。いつも以上に精神的にも肉体的にもいろいろなことがあって、それは誰しもが経験できることじゃないと思います。例えば五輪のあとのシーズンに臨む王者として臨む心構えとか、または中国杯のアクシデントとか、そのあとのNHK杯でボロボロだったとか、なかなか経験できるものではない。普通のスケーターだったら経験できないことをたくさん経験させていただいた1年だったなと。
(その中でこれだけは学べたということは)これだけというレベルじゃないですね。本当にたくさんのことがありましたし、本当に最後まで滑りきれたということが幸せかなと思っています。
(来年に向けて)五輪でチャンピオンになろうが、全日本でチャンピオンになろうが、それは過去の栄光ですし、どれだけ近い栄光であっても過去の栄光でしかない。プライドなんかを守りたい気持ちはありますけど、それを守るためにスケートをやっているわけではない。本当に僕はスケートが好きで、ジャンプが好きでスケートをやっていますし、試合に出ています。それが一番、僕のスケート人生の中でなくてはならないものだと思っています。
(NHK杯で見えた壁は乗り越えたと思うが次に見えたものは)壁です。もう壁の先には壁しかないのかなと。人間というのはそういうものだと思うし、課題ができたら人間は欲深いものだからそれを超えようとする。たぶん僕は人一倍欲張りなんだなと思うと同時に、それを達成するためにサポートしてくれる環境がある。本当に幸せ者なんだなと思います。
(どういうときに幸せを感じているか?)中国杯でアクシデントがあって、あのとき6分間練習に入る前に泣くつもりはなかったんですけど、あの時点でたくさんの人から拍手をいただいて、それがうれしかったんですね。その感覚が今でも残っていて、ただ僕は好きなことを一生懸命やっているだけで、その好きなことをやっている自分を心から応援してくれる人がいる。たぶんそれは僕しか味わえていないことだし、フィギュアスケートという特殊なスポーツをやっている選手としてすごく幸せだなと感じています。
(五輪で優勝したときよりも幸せ?)比べることはできないし、その必要もないと思います。五輪で優勝したのは自分にとっての幸せだし、その
結果が皆さんのためになったかどうかは分からない。今は応援していただける喜びというか、好きなことをやれる喜びを感じています」